おうちの寿命を守る!?屋根塗装の重要性とは?

屋根塗装の様子

屋根瓦(かわら)はご自身で確認することが難しい場所ですが、紫外線・風雨・熱を直接受ける過酷な環境下にあるため、劣化がもっとも進みやすい部分です。

その瓦を守っているのが「塗装」。

塗装によって瓦に保護塗膜ができ、瓦そのものが劣化するのを防いでいるのです。

塗装による「保護効果」がなくなってしまったまま放置すると…
紫外線や雨水で躯体(くたい・骨組みや構造の部分)部が腐食し、カビの繁殖などでどんどん劣化し、最終的には住むとこが困難な環境になってしまいます。

屋根瓦の耐用年数は15年~20年と言われています。塗装による保護塗膜の効果が見込めるのは、使用塗料により開きはありますが5年~10年です。

定期的に塗装をすることにより、瓦自体の早期劣化を防ぎ、おうち自体を保護することに繋がるので、信頼できる地元業者に頼んでチェックしてもらうのがいいでしょう。

外壁と同じで、初期段階で悪い箇所を発見することで費用も抑えることができます。

それでは、塗装が必要な屋根瓦の種類などを詳しく見てみましょう。

屋根材の基礎知識をご説明!

屋根材は非常に多くの種類があるのですが、下記4タイプに分けることが出来ます。

「スレート系」「セメント系」「金属系」「粘土系」

このうち、塗装による「保護塗膜」が必要なのは「スレート系」「セメント系」「金属系」で、「粘土系」は必要ありません。

5年前後10年前後15年前後20年前後
スレート系点検塗装点検ふき替え
セメント系点検塗装点検ふき替え
金属系点検塗装点検ふき替え
粘土系点検点検点検必要によってふき替え

おおまかな屋根塗装のサイクルです。

先にも述べましたが、使用塗料によって塗装時期に差はありますが、10年目になったら瓦保護のために塗装をすることをおすすめします。

「スレート系」

人工スレートの原材料は、石綿スレート・無石綿スレート・セメントスレートなどがあります。昔は石綿スレートが主流でしたが、現在アスベストは非常に問題視されているので、アスベストを使用しない無石綿スレートが主流となっています。

この人工スレートはほとんど塗料が塗られているので「化粧スレート」と呼ばれています。もちろん塗装で着色しているので、経年劣化で退色してしまいます。

化粧スレートは、各商品名で呼ばれていましたが現在では、「カラーベスト屋根」「コロニアル屋根」と呼ばれています。

退色・コケが見えたら、劣化のサインです。

退色の見られるスレートの写真

スレート屋根は、上から塗装すると上下の屋根材がくっついてしまいます。くっついたままだとうまく雨水が流れなくなり、毛細管現象(細い空間の中を、液体が浸透していく物理現象。例えるなら、ストローの中の液体がグラスの液体面より高くなっている現象です。)によって、スレート屋根の内部に水が入り込んで内部を腐食させてしまいます。

こうした事態を避けるために、スレート屋根では「縁切り(えんきり)」という作業が必ず必要になります。この縁切りは、塗料が乾いた後のスレート間に金属のへらを入れて隙間を作る作業です。

スレート屋根の縁切り作業の様子

また、タスペーサーというスレートの間の隙間に差し込む器具もあります。ただしスレートの反りを促進したり、タスペーサー取り付け部分に力が加わると割れてしまうというデメリットもあります。

タスペーサーの写真

前回の塗装時に「縁切り」されていない場合は、次の塗装では「縁切り」作業ができなくなってしまいます。

作業が可能なのに行わない業者は、悪徳業者であることが多いので、気を付けてください。

「セメント系」

セメントを原料とし、コンクリートのように化学反応で硬化させた瓦をさします。

粘土瓦に比べると非常に軽いため、地震などで落ちてしまう事は少ないのですが、素材自体が弱いという欠点があり、塗装によって欠点を補っているため、こまめに塗装をして瓦自体を守る必要があります。

セメント瓦・コンクリート瓦は1980年~1990年代にかけて広く普及した瓦ですが、今は製造されていません。現状が「セメント系」瓦の場合、30年~40年ほど経っており瓦の耐用年数を超えているため、ふき替えを提案されることが多いと思います。

また、10年ほど前に新しいタイプのセメント瓦(セメントと樹脂のハイブリッド瓦・ルーガ)ができ、現在普及してきています。

「金属系」

主に使われる金属としては・アルミニウム・鉄・銅・ステンレスなどがあげられます。日本瓦のような形や、スレートのように平型にすることもできます。

トタンと呼ばれる鋼板に亜鉛メッキがしてある金属屋根が主流でしたが、現在は「ガルバリウム鋼板」が主流となっています。

色あせやサビが見られたら劣化のサイン!塗り替えを考える時期です。

サビの出たトタンの写真

「粘土系」

馴染み深い「日本瓦」が属します。

・釉薬(ゆうやく)にひたして焼き上げるものを釉薬瓦(陶器瓦)
・釉薬にひたさず、焼き上げるものを無釉(むゆう)瓦(素焼き瓦・練り込み瓦・窯変瓦(ようへんがわら))
・火でいぶして表面に炭素の膜を作ったいぶし瓦
・釉薬の代わりに食塩を使う塩焼瓦

この粘土系瓦は、釉薬、無釉薬が関係なく塗装は必要ありません。

日本瓦の写真

塗り替えの塗料は外壁と同じで、アクリル・ウレタン・シリコン・フッ素・遮熱があります。

塗料の種類耐用年数特徴
アクリル系塗料5年~8年・発色がよく低価格
・汚れやすく耐久性に劣る
・現在ではほとんど使用されていない
ウレタン系塗料8年~10年・密着性に優れている
・価格・耐久性などバランスが良い
・近年ではあまり使用されていない
シリコン系塗料10年~15年・耐久性に信頼がある
・汚れや色落ち、カビや藻にも強い
・近年主流となっている塗料
ラジカル系塗料10年~15年・耐久性に信頼がある
・防汚性、防藻性、防カビ性に優れている
・劣化する原因となるラジカルの発生を抑える効果がある
・2012年に発売された次世代塗料
遮熱系塗料15年~20年・耐久性が高い
・熱を反射する効果があるため、室内を快適に保ってくれる
・環境問題を視野に入れた次世代塗料
・自治体によっては補助が受けられる場合がある
・コストは高い
フッ素系塗料15年~20年・耐久性が高い
・光沢感、防汚性に優れている
・商業施設などで使用されている
・近年では住宅塗装でも人気がある
・コストは高い

外壁と同様の塗料ですが、屋根の場合は紫外線・熱・風雨などを直接受けるため劣化現象がメーカーが提唱している耐用年数よりも早く起きる傾向にあります。

5年前後ごとの点検で劣化の早期発見をすることにより、メンテナンス費用を抑えるだけでなく、屋根の寿命ひいては、おうちの寿命を守ります。

屋根塗装の流れ

1.足場仮設

2.高圧洗浄

屋根の高圧洗浄の様子

3.屋根塗装

屋根塗装の様子

4.縁切り作業

屋根の縁切り作業の様子

5.竣工(しゅんこう)検査
※施工した建物に不具合がないかをチェックするための検査

6.足場解体

いかがでしょうか?おうちの寿命を守る屋根。その屋根の寿命も、素材や塗装方法で耐久年数が違ってきます。大惨事になるその前に、一度プロにチェックしてもらうことをお勧めします。

屋根 関連記事

・[お役立ち記事]見落としがちな「雨樋(あまどい)」の役割

・[お役立ち記事]屋根の棟(むね)ってなに?

・[お役立ち記事]屋根・ふき替え工事の基礎知識